宇宙を抱きしめるような濃密さ──SUPER HAZYを飲んでみた

うちゅうブルーイング


※当ブログでは20歳以上の方を対象に、適切な飲酒の楽しみ方を紹介しています。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。

「宇宙ブルーイング」と聞けば、クラフトビールファンなら一度は胸をときめかせる名前だろう。
彼らが放つ限定シリーズの中でも、特に注目度の高い「SUPER HAZY」は、その名の通り、濃厚でジューシーな味わいがぎゅっと詰まったダブルヘイジーIPA。しかも今回は、DDH(ダブルドライホッピング)仕様のDIPA(ダブルIPA)。どこまで振り切れるのか、その可能性に期待しながらプルタブを引いた。


🧾 基本情報

項目内容
スタイルDDH DIPA(ダブルドライホップ・ダブルIPA)
アルコール度数8.0%
色合い濁りのある濃いゴールデンオレンジ
特徴トロピカルフルーツのアロマ、ジューシーで濃厚な口当たり、高アルコール
醸造元宇宙ブルーイング
所在地山梨県北杜市

視覚から始まる宇宙旅行

グラスに注ぐと、淡く濁ったマンゴーのような黄金色。
濁りはあるが重たすぎず、光をかざすと柔らかな輝きが透けて見える。泡はクリーミーで目が細かく、ふわりと盛り上がる。見た目からして、これは“ただのヘイジーIPA”ではないという気配を放っている。ラベルのポップでサイケデリックなイラストとのギャップも楽しみのひとつ。


香り立つホップの銀河系

鼻を近づけた瞬間に感じるのは、濃密なトロピカルフルーツの嵐。
パッションフルーツ、マンゴー、グァバ、そしてほんのり松脂や柑橘の皮のようなアクセントも。DDHの恩恵か、ホップアロマがまるで香水のように華やかで、次々と異なる顔を見せてくる。宇宙の奥深さを嗅覚で味わっているような感覚に、ただただ驚かされる。


舌を包み込むトロピカルな濃密さ

口に含むと、その香りから想像した通りの果実感が押し寄せる。
ジューシーでクリーミーな口当たり、そしてトロピカルフルーツの甘みとほのかな酸味が混ざり合う。甘ったるさはなく、程よく苦味が全体を引き締めてくれる。ダブルIPAらしいアルコール感(8%)はしっかりと感じるが、それがむしろこの“宇宙の濃度”に説得力を与えている。これは、ただのヘイジーではなく、飲むほどに“深くなる”ビールだ。


宇宙フードとペアリングしてみる

このビールの濃厚さと果実感には、しっかりとした味の食べ物が合う。
おすすめのペアリングは以下の通り:

  • バターチキンカレー:スパイスとクリーミーさがビールの果実味と絶妙にマッチ。
  • スモークチーズ:濃厚なコクと苦味の調和。
  • ハワイアンピザ:甘塩っぱさとビールのトロピカルな香りがシンクロ。
  • マンゴーと生ハムのサラダ:フルーティーさを活かしつつ塩味で全体を引き締め。

⭐ 星評価

項目評価コメント
見た目⭐⭐⭐⭐⭐黄金色の濁りが美しく、泡のきめ細かさも上質。
香り⭐⭐⭐⭐⭐トロピカル&柑橘のアロマが豊かで圧倒されるほど。
味わい⭐⭐⭐⭐☆甘みと苦味のバランスがよく、ジューシーで飲みごたえあり。
喉ごし⭐⭐⭐⭐☆柔らかい口当たりだが、アルコールの存在感も明確。
総合評価⭐⭐⭐⭐⭐宇宙の名にふさわしい深く複雑な完成度。

飲み手を選ぶ、だからこその魅力

このSUPER HAZYは、間違いなく「ビールらしさ」を超えてくる体験型の一杯。
飲み慣れない人には少し重く、香りも強烈に感じるかもしれないが、それこそが魅力。個性と完成度をここまで高めたDDH DIPAは、クラフトビールの世界をさらに拡張する存在だ。

“飲みやすさ”とはまた別の軸で、「満たされる一杯」を探している人にこそ、ぜひ味わってもらいたい。


心の宇宙に、ぽっかりと余韻を残して

最後の一口を飲み干したあと、しばし静かにグラスを見つめる。
この余韻の重さと香りの残像は、単なる飲み物というよりも、小さな旅だった。名前通り「宇宙」に抱かれたような、そんな一杯。SUPER HAZYは、自分と向き合いたい夜にこそ似合う、哲学的なビールかもしれない。


※未成年者の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから、適量を守って楽しみましょう。

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