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スプリングバレーブルワリー「ジャパンエール〈香〉」を飲んでみた
日本ならではの個性を持つクラフトビールが、年々その数を増やしてきている。そんな中で、国産素材にこだわり抜いた個性派ビールがスプリングバレーブルワリーから登場しているのをご存知だろうか?その名も「ジャパンエール〈香〉」。
柚子や山椒といった和の素材をふんだんに使ったこの一本は、まさに“日本の香り”を楽しむためのビールだ。普段はホップの苦みを楽しむIPA派の私だけれど、このビールには一口目から新鮮な驚きがあった。
✅ 基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
スタイル | ジャパンエール(和の素材を使ったスペシャリティエール) |
アルコール度数 | 6.0% |
色合い | 透き通る淡い琥珀色 |
特徴 | 柚子と山椒を使用。爽やかな香りと軽やかな飲み心地が特長 |
醸造元 | スプリングバレーブルワリー(KIRIN) |
所在地 | 横浜工場、取手工場、滋賀工場 |
透き通る琥珀色に心がときめく

グラスに注ぐと、やや淡めの琥珀色。光にかざすと、金色のニュアンスが美しく浮かび上がる。泡立ちは穏やかで、細やかな白い泡がふんわりと層を作ってくれる。
透明感がありながらも奥行きを感じさせる色合い。日本料理のように「引き算」で魅せるスタイルが、ビジュアルにも表れているように思う。
柚子と山椒の、静かな競演
グラスを近づけると、まずふわっと立ち上るのが柚子の香り。それも、どこか青みのある、皮をすりおろしたばかりのようなフレッシュさだ。そこに、和山椒の繊細なスパイス香が重なり、複雑ながらも清涼感あふれる印象に仕上がっている。
ホップ由来の香りも控えめながら感じられるが、前面に立つのはあくまで「和の香り」。まるで柚子胡椒を思わせるバランス感がありながら、全体は非常に優しい。
軽やかでドライ、食事に寄り添う味わい
口に含んだ瞬間に感じるのは、驚くほどのドライさ。甘みはほとんどなく、キレが良い。だがそのドライさは刺々しいものではなく、繊細でやわらかい印象。ビールにありがちな苦味や渋みは抑えられていて、代わりに柚子の酸味と、山椒のほのかな刺激が余韻を引き締めてくれる。
炭酸の刺激も控えめで、喉ごしは非常になめらか。ビールに苦手意識のある人でも飲みやすいと思える味わいだ。
合わせるなら、和の食卓と
「ジャパンエール〈香〉」は、その名の通り和食との相性が抜群。脂の少ない素材や、繊細な味付けの料理と特によく合う。以下は個人的におすすめのペアリング:
- 鰹のたたき(ポン酢&おろし生姜で)
- 塩焼きの鮭
- 冷ややっこ(柚子胡椒+醤油)
- 鶏のささみ梅しそ巻き
- 塩むすびと浅漬け
居酒屋で頼むような軽めのおつまみともよく合うし、家庭料理との相性もばっちり。特に「米」を使った料理と合わせると、香りがふわっと広がって絶妙なペアリングが完成する。
⭐ 星評価(黄色の星+コメント付き)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
見た目 | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ | 淡い琥珀色と上品な泡立ちが美しく、和の雰囲気がビジュアルからも伝わる。 |
香り | ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ | 柚子のフレッシュな香りと山椒のスパイスが絶妙に調和。思わず深呼吸したくなる心地よさ。 |
味わい | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ | 軽やかでドライ。和素材のアクセントが効いていて、飲み飽きない印象。 |
喉ごし | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ | 炭酸は控えめでなめらか。余韻は爽やかに消えていく。 |
総合評価 | ⭐️⭐️⭐️⭐️☆ | 日本らしい“香り”を存分に楽しめる一本。ビールの新しい側面を見せてくれる秀作。 |
日常の中の“香りのひととき”をくれるビール
ジャパンエール〈香〉は、ゴクゴクと喉で飲むビールではなく、香りを楽しみながら、ゆっくり味わうビールだと思う。仕事終わりに一息つきたいとき。読書や音楽のBGMに寄り添ってほしいとき。そんな時間に、このビールはとてもよく似合う。
ビールに柚子?山椒?と敬遠してしまう人もいるかもしれないが、一口飲めばその丁寧なバランスに驚くはず。「和」の素材の使い方が絶妙で、決して奇をてらったものではない、洗練された一本だ。
香りに導かれて、静かな余韻を
日本には、日本にしかない風土と味わいがある。それをビールという形で表現した「ジャパンエール〈香〉」は、スプリングバレーブルワリーの意欲作であり、日本のビール文化の広がりを感じさせる一本だった。
クラフトビールがどんどん多様化していく中で、こうして“和”の香りにフォーカスしたビールはとても貴重だ。これからも、こんな風に静かに感動をくれるようなビールに出会っていきたい。
※未成年者の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから、適量を守って楽しみましょう。
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