日常にそっと寄り添うケルシュ

Passific Brewing


※当ブログでは20歳以上の方を対象に、適切な飲酒の楽しみ方を紹介しています。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。

QUOTIDIEN / Passific Brewing

「特別じゃない日こそ、大切にしたい」
そんな気持ちをやさしく包んでくれるようなビールが、茅ヶ崎のPassific Brewingから届きました。名前は「QUOTIDIEN(クオティディエ)」。フランス語で“日常”を意味します。

スタイルはケルシュ。ドイツ・ケルン地方に根ざした伝統的な上面発酵ビールで、ラガーのような軽快さと、エール由来の穏やかな香りが融合した、ちょっと不思議で奥深いスタイルです。

今回は、キャンドルを灯した静かな夜、読書をしながらこの1本をじっくり味わってみました。


✅ 基本情報

項目内容
スタイルケルシュ
アルコール度数4.5%
色合いやや霞みのあるストローゴールド
特徴軽やかな飲み口と穏やかな香り、日常に寄り添う味わい
醸造元Passific Brewing(パシフィックブルーイング)
所在地神奈川県茅ヶ崎市

そっと寄り添う、やさしい色合い

グラスに注ぐと、やや霞みのあるストローゴールド。透明感の中にほんの少しだけ濁りが残り、自然な酵母の存在を感じさせてくれます。
泡立ちは控えめながらもきめ細かく、ふんわりと優しく表面を覆います。

派手さはなくとも、目に映るたびにほっとできるような佇まい。ビールにとって“美しさ”とはこういうことなのかもしれません。


柑橘と白い花、そっと鼻先に届く香り

香りはとても控えめで、最初は「香らないかも?」と思うほど。でも時間が経つにつれて、レモンピールや青リンゴ、白い花のような香りがゆるやかに立ち上ってきます。

派手なホップやトロピカルアロマとは無縁。でも、それがいい。日常の中で心をほぐしてくれる、優しさのある香りです。


口当たりは軽やか、でも味はしっかり

ひと口含むと、麦芽のやわらかな甘みと、ケルシュ特有のフルーティなエール感がふわっと広がります。そのあとを追って、キリッとした苦味が爽やかに喉を流れ、後味はとてもクリーン。

温度が上がってくると、ほのかなナッツ感やビスケットのようなコクも顔を出し、飲むほどに表情が変わっていきます。
このさりげない変化が、ケルシュの魅力。そしてQUOTIDIENの持つ奥ゆかしさです。


食事との相性は抜群

ケルシュは料理との相性がとてもよく、このQUOTIDIENも例外ではありません。
今回はチキンの香草焼きと合わせてみましたが、脂を程よく洗い流しながら、やさしく風味を支えてくれました。

軽やかな飲み口なので、サラダやサンドイッチなどランチにも◎。塩味の効いたポテトチップスなんかとも相性良さそうです。


⭐️ 星評価

項目評価コメント
見た目⭐️⭐️⭐️⭐️☆やわらかな霞と落ち着いたゴールドが上品な印象。
香り⭐️⭐️⭐️⭐️☆白い花やレモンピールの香りが静かに広がる。
味わい⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️麦芽の甘みとキリッとした苦味のバランスが絶妙。
のどごし⭐️⭐️⭐️⭐️☆軽やかでクリーンな後味、するりと飲みやすい。
総合評価⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️日常に寄り添う、静かな感動を与えるケルシュ

“日常”というテーマが香る一杯

QUOTIDIENは、どこまでも控えめ。なのに、印象に残る。
「クラフトビール=個性的でパンチがあるもの」という印象を持っている人にこそ、手に取ってほしい一本です。

華やかすぎず、でも淡白ではなく。
海辺の町・茅ヶ崎の空気のように、しっとりと落ち着いた心地よさをまとったこのケルシュには、造り手の誠実な姿勢がにじんでいるように感じました。


最後に:何でもない日を、ちょっといい日に。

QUOTIDIENは、たとえば何気なく仕事が終わった夜や、ちょっと疲れた週末の午後、特に理由がないけれど「いい時間を過ごしたい」と思う瞬間に寄り添ってくれるビールです。

華やかじゃない。目立ちもしない。
でも、気づけばまたこのビールに手が伸びている――
そんな“一杯の習慣”になってくれる存在でした。

日常をちょっとだけ好きになる魔法。それが、このケルシュには詰まっているように思います。


※未成年者の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから、適量を守って楽しみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました