ドンダバダが鳴り響く、裏通りのベルジャンナイト

ヤッホーブルーイング


※当ブログでは20歳以上の方を対象に、適切な飲酒の楽しみ方を紹介しています。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。

クラフトビール界で常に独自の存在感を放つヤッホーブルーイング。そのラインナップの中でも、一風変わった名前と、ジャズのように自由な雰囲気を纏う「裏通りのドンダバダ」は、まさに“自由なベルジャン”の名にふさわしいビールでした。

スタイルは「フリースタイルベルジャンゴールデンエール」。伝統的なベルギービールの流れを汲みながらも、そこにとらわれすぎず、日本人の味覚にもフィットする新たな解釈で仕上げた一杯。今夜はこのビールが醸し出す、自由でちょっとお洒落な夜を味わってみましょう。


基本情報

項目内容
スタイルフリースタイルベルジャンゴールデンエール
アルコール度数6.0%
色合いオレンジがかったゴールデンカラー
特徴ベルジャン酵母由来のフルーティーな香りとスパイシーさ、軽快な飲み心地
醸造元ヤッホーブルーイング
所在地長野県北佐久郡軽井沢町

まるで裏通りに差し込むスポットライト

グラスに注いだ瞬間、目に飛び込んでくるのは、澄んだゴールデンカラー。ややオレンジがかった温かみのある色味で、まさにジャズバーの控えめな照明のような趣きがあります。泡はきめ細かく豊かで、グラスの縁にやさしく残りながら静かに消えていく。その佇まいだけで、ビールに込められた繊細さを感じさせてくれます。


フルーティーでスパイシー、香りのセッションが始まる

鼻を近づけると、まず感じるのはベルジャン酵母由来の熟したバナナや洋梨のような甘やかな香り。その奥には、ほんのりと白胡椒のようなスパイス香が立ち上り、甘さを引き締めてくれます。

香りのバランスが非常によく、フルーティーさとドライなニュアンスが交互に現れることで、飽きが来ません。「フリースタイル」と名付けられたのも納得の、型にとらわれない自由な香り立ちです。


軽快な一口目から広がる、奥行きある味のグルーヴ

ひと口含むと、やさしい甘みとともにすぐに広がるのは、エステルの果実感。バナナブレッドのようなふくよかさがありつつ、舌の上を転がるうちにスパイシーでややドライなフィニッシュへと展開していきます。

アルコール度数は6.0%とやや高めながら、重さは感じません。むしろボディは中程度で、飲み進めるごとにリズムが整ってくる感覚があります。華やかで複雑、それでいてどこか落ち着く味わい。これは確かに“ベルジャン×ヤッホー”という、一筋縄ではいかないハイブリッドな一杯です。


小粋な料理と奏でる裏通りの夜

「裏通りのドンダバダ」は、食中酒としても非常に優秀。少し凝った前菜や、ビストロ的な軽食と合わせると、味の対話が生まれます。おすすめのペアリングはこちら:

  • ハニーマスタードチキン
  • クミン香るキャロットラペ
  • スモークサーモンとクリームチーズのカナッペ
  • フレッシュバジルのマルゲリータピザ

どれもスパイスや酸味を持ちつつ、ビールの持つ甘みや香りと調和しやすい料理たちです。ホームパーティやキャンドルを灯した食卓にもよく似合うでしょう。


星評価

項目評価コメント
見た目⭐️⭐️⭐️⭐️☆美しい黄金色にやや濁りがあり、泡立ちも上品で好印象。
香り⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ベルジャン酵母の華やかさとスパイシーさが心地よく香る。
味わい⭐️⭐️⭐️⭐️☆フルーティーさとドライな後味が共存し、完成度が高い。
喉ごし⭐️⭐️⭐️⭐️☆軽快な口当たりで、スムーズに喉を通る気持ちよさがある。
総合評価⭐️⭐️⭐️⭐️☆個性的なのに飲みやすく、自由な発想を感じる一杯。

“自由”と“品の良さ”が共存する不思議な魅力

「裏通りのドンダバダ」は、自由で陽気な印象を持ちながら、実はその中にしっかりとした設計と技術が宿っているビールです。ベルジャン酵母の使い方ひとつとっても、派手に暴れることなく、あくまでバランス重視。ラベルのポップさに反して、飲みごたえは非常に丁寧で落ち着きがあります。

まるで、裏通りのライブバーでひっそりと演奏される名曲のように、知る人ぞ知る、通好みの一杯。ヤッホーブルーイングらしい遊び心がありつつも、味は本格派。まさに“フリースタイル”の真髄です。


気取らず飲める、でも記憶に残る一杯

ビールは、ただ喉を潤すだけの存在ではありません。ちょっとした空気感や時間の流れを変えてくれる、そんな力を持っています。

「裏通りのドンダバダ」も、まさにそんな一杯。気取らず飲めるのに、なぜだか記憶に残る。不思議な名前に惹かれて手に取ったビールが、飲み終える頃には小さな物語になっている。そんな体験を、ぜひあなたも味わってみてください。


※未成年者の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから、適量を守って楽しみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました